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CDレビュー〜「金と銀」藍色の空

「金と銀」 藍色の空

ピアノ中村尚子、ギター土屋祐介、ベース野々口毅のトリオ、「藍色の空」によるファーストアルバム。
ここではギターを中心にレビューしたいと思います。

クラシカルな要素とジャズの要素が混じり合い、聴き心地のよい音楽になっている。
ギターはナイロン弦のクラシックギターを使用。音色がクリアでとてもやわらかいが、芯があって他の楽器に埋もれず存在感が強く、1曲目の「CARILLON」のメロディや2曲目の「大地と風と鳥」のアルペジオといったように幅広い役割を担っている。
スパニッシュな奮起の「A・E・E・A」ではラスゲアートを多用、多彩なテクニックを魅せており、土屋祐介氏が普段はソロで演奏している「晩鐘」はピアノとベースによって厚みが増し、より荘厳な楽曲となっている。
「K’S NOTE」はクラシックギターの長所をいかんなく発揮している演奏であり、 鉄弦の音しか知らない方にはとても新鮮に感じるだろう。

全体として美しい音色であり、個々の演奏能力が高く、ピアノの多彩な表現力、リズムだけではないベースの組み込み方などとても充実したアルバムです。特に癒しを求める方にはもってこいの音楽でしょう。

藍色の空  オフィシャルサイト http://tcacademy2011.wix.com/aisora



「金と銀」 藍色の空
金と銀

1. CARILLON
2. 大地と風と鳥と
3. 金と銀
4. A・E・E・A
5. 晩鐘 L’Angélus
6. Intermezzo op.118-2より
7. かはたれとき
8. A River Runs Through It
9. 砂と氷
10. ペパーミントと春の・・・
11. K’S NOTE

2500円(税別)
Silver Street Records
SSR-140701
ASIN: B00KNI346G

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■藍色の空■

メンバー

◆中村尚子
Showko Nakamura(Piano)

今まで自己のプロジェクト春犬バンドで3枚のアルバムCDをリリース。その後ジャズ界の重鎮(故)古澤良治郎(ds)とのデュオ・アルバムやTKBの梶川朋希とのデュオ・アルバム「Haruinu Duo」を2009年にリリース。そのサウンドは「初めてなのに懐かしい」と形容されTV、ラジオのCM等にも利用されている。現在はライブ活動の他、ワークショップ、ラジオ・パーソナリティ、音楽書の執筆、公立教育プロジェクトにも参加している。

◆土屋祐介
Yusuke Tsuchiya(Gut Guitar)

14歳よりクラシックギターを弾き始める。23歳よりプロのバンドでパーカッション&ギターを担当する。現在、ギター・パーカッション共にライブでの演奏・指導・アレンジなどの活動をしている。
モリダイラ楽器主催、フィンガーピッキングデイ2011オリジナルアレンジ賞受賞。

◆野々口毅
Takeshi Nonoguti(Fretless Bass)

14才から独学でベースを始める。25才頃よりプロ活動を開始、後人の指導の傍ら複数のライブハウスでセッションリーダーを務めている。フレットレスベースをメインに、自由にメロディー・ソロを奏でる才能は高く評価されダイナースクラブSOCIAL JAZZ SESSION2013-14においてはベストベーシストに選出され青山ブルーノーとにてこの4月にリー・リトナー、神保彰氏らとも共演。