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"ソロギターの日"スペシャルコンサート2015
"ソロギターの日"スペシャルコンサート2015
2015.5.16 すみだトリフォニーホール小ホール
出演:吉川忠英、住出勝則、西村歩、西山隆行、田中彬博、井草聖二

 シンガーソングライターであり、スタジオミュージシャンとしても長年活躍、松任谷由実の「やさしさに包まれたなら」、イルカの「なごり雪」、福山雅治の「桜坂」など、数多くの名曲をギターで参加。現在はインストと歌でソロ活動が中心の吉川忠英。
 フォークグループ「シグナル」でデビュー、サポートギタリストとしても活動し、現在は高度なテクニックとグルーヴィーな演奏でソロギタリストとして活躍する住出勝則。
 フィンガーピッキングデイ2008で最優秀賞を含む4冠を獲得、特に叙情的なバラード曲の人気がずば抜けて高い西村歩。
チェット・アトキンス、トミー・エマニュエルに影響を受け、ピックを使用したフィンガースタイル、"ハイブリッドピッキング"が特徴の西山隆行。
 日本人で唯一アメリカのインターナショナル・フィンガースタイル・チャンピオンシップで優勝、明るく個性的な楽曲からしっとりとしたバラードまで幅広い音楽性の田中彬博。
フィンガーピッキングデイ2009で最優秀賞獲得、高度なテクニックと卓越したリズム感、セッションでも充実した演奏を披露する井草聖二。
ダイジェスト映像



 今回のイベントは「ソロギターの日」のイベントであり、普段はソロで活動をしている6人のギタリストが集まりました。ソロでも素晴らしい演奏をそれぞれ披露しましたが、やはり見所はそれぞれのセッションでしょう。西山隆行&井草聖二はそれぞれのライブで共演も多く、井草さんのアルバム「Room193」でも西山さんが参加しているのなど、息のあったセッションを披露しました。
 1部の最後は田中彬博さんが加わり、3人でジプシージャズの元祖、ジャンゴ・ラインハルトの「マイナー・スウィング」を披露。ジャズギタリストにとっては定番ですが、ソロギタリストが取り上げることはあまり多くなく、新鮮なセッションでした。3人の演奏能力の高さがよくわかる演奏です。

 2部ではさらにセッションが増え、西村歩&井草聖二による「Twilight」は井草さんの絶妙なオブリガードがアップテンポの曲をさらに華やかにしました。
 住出勝則さんと西村歩さんは初共演。新鮮な絵面から「アメージング・グレイス」をしっとりと演奏し、相性の良さを感じさせてくれました。
 吉川忠英さんと田中彬博さんは「AKI-CHU」というデュオとして3年ほどツアーも回っていたので、息もぴったり。「神様のいたずら」はアップテンポのスリーフィンガー。見事にタイミングが合っているというのは、二人の感性が似ているというのもあるのでしょう。

 吉川忠英さんと住出勝則さんの共演は、両人とも長いキャリアを誇る中で意外にも初めて。住出勝則さんが所属していたフォークグループ「シグナル」のデビュー曲、「20歳のめぐりあい」で吉川忠英さんがギターを演奏していたということです。それが1975年、実に40年振りの顔合わせでした。名曲「The Water is Wide」をヴォーカル付きで演奏。二人のギターと歌をじっくりと楽しめる内容でした。

 アンコールでは西村歩&西山隆行&井草聖二による、ポリスの名曲「見つめていたい」。このトリオも初の組み合わせ。ミディアムテンポで美しいメロディラインの楽曲を、ギターの魅力たっぷりに演奏してくれました。
 アンコール2曲目、最後は吉川忠英&住出勝則&田中彬博による「僕らのギター」。矢井田瞳さん作詞、吉川忠英さん作曲でノリのよい曲です。ギターソロをふんだんに取り入れ、見事なコーラスで盛り上げてくれました。

 6人のギタリストの出演で、長時間であり転換も多かったのですが、出演者の皆さんはMCなどでうまくつなぎ、観客の皆様にも飽きさせることなく楽しんでいただけたのではないでしょうか。

 イベントの写真とセットリストを掲載いたしますので、ご覧になられた方は思い出し、ご覧にならなかった方も雰囲気を楽しんでいただければと思います。

【撮影:野田裕志】

◆井草聖二◆

井草聖二 井草聖二
■演奏曲■
・スィングしなけりゃ意味がない
・windmill
・light in the darkness
・シルクハット
井草聖二プロフィール

1988年兵庫県生まれ。
学生の頃から押尾コータロー、Kieran Murphy、トミーエマニュエルなどのオープニングアクトを務める。 2009年甲陽音楽学院卒業、同年FINGER PICKING DAYで「最優秀賞」「オリジナルアレンジ賞」を受賞。 同年ミニアルバム「Intro duction」リリース。
2010年世界最大規模のギターコンテスト、 Walnut Valley Festival「International Fingerstyle Guitar Championship」でトップ 5入賞。
2012年初のフルアルバム「kokoro」リリース。
2014年スタジオ・セッション・アルバム「ROOM 193」リリース。
YouTube/ ニコニコ動画の再生回数は100万回を超える。
磯貝一樹とのギターデュオ「Soul Gauge」でも活躍中。
◆井草聖二&西山隆行◆

 井草聖二&西山隆行 井草聖二&西山隆行

 
■演奏曲■
・sir duke(Stevie Wonder)
◆西山隆行◆

 西山隆行 西山隆行
■演奏曲■
・24Colors
・カントリーメドレー
・Annual Rings
・Gift
西山隆行プロフィール

1981年和歌山県生まれ。
24才からギター(アコギ・エレキ)&ウクレレ講師のキャリアをスタート。
現在は上北沢musictail studio、Dolphin Guitars東京恵比寿店&大阪江坂店、名古屋KORG STUDIO EXTRAMEで講師を担当。
2007&09年 Tommy Emmanuel Japan Tourでオープニング・アクトを務める。
Tommyより、CAAS 2010(Chet Atkins Appreciate Society)のオファーを受け出演。
開催26年目にして日本人初参加を果たす。オーディエンスからも高い評価を受け、2010~2014の5年連続出場。
The Bitter EndやTOMI JAZZなどニューヨーク・マンハッタンの老舗ライブハウスでソロ・ライブも開催。 ハイブリッド・ピッキング&フラット・ピックでのギャロッピング奏法を得意としたアコギ・インストの活動、YAMAHA、Maton Guitarsのデモンストレーター、島村楽器主催のアコースティックギター・セミナー、アーティストのサポート&レコーディング等で活躍中。
2011年、音楽スクール「musictail studio」を世田谷上北沢に設立。
2013年、ヨーロッパのケーブル・メーカー DL Cablesとエンドースメントを結ぶ。
◆田中彬博◆

 田中彬博 田中彬博

 

■演奏曲■
・太陽のエチュード
・アトリエ
・Call
・My Favorite Things
田中彬博プロフィール

京都府出身。1986年1月2日生まれ。アコースティック・ギタリスト。
2007年、モリダイラ(株)主催フィンガーピッキングコンテスト全国決勝大会において「最優秀賞(グランプリ)」,「オーディエンス賞」, 「オリジナルアレンジ賞」の三冠を獲得。
2010年9月、アメリカ・カンサス州ウィンフィールドで開催される世界規模のギターコンテスト, 39th Walnut Valley Festival「International Fingerstyle Guitar Championship」にて日本人初, 大会史上最年少でのグランプリを獲得。
翌年に開催された40th Walnut Valley Festivalではオフィシャル・パフォーマーとして, Tommy Emmanuel, Stephen Bennettら40組のミュージシャン・ギタリスト達と共演した。
YAMAHA(株)の全面的なサポートにより始まった海外公演はスペイン, ポルトガル, 中国, 韓国, 東南アジア, ロシア, ウクライナへと広がり, 訪れた国は10カ国にのぼる。圧倒的なパフォーマンスと言葉を超えて胸を打つその音楽性は, それぞれの国で鮮烈な印象を残し, その評価と繋がりは世界的なものになりつつある。
◆井草聖二&田中彬博&西山隆行◆

 井草聖二&田中彬博&西山隆行 井草聖二&田中彬博&西山隆行
■演奏曲■
・Minor Swing(Django Reinhardt)
◆西村歩◆

 西村歩 西村歩

■演奏曲■
・夕暮れハート
・13フレットのオルゴール
・糸(中島みゆき)
・赤とんぼ
西村歩プロフィール

1978年宮崎県生まれ。
13歳の時にギターを始める。
当時フォークソング等を練習していたが、ワンランク上のギターテクニックを身につけるべく カントリーブルース等の練習を始める。
そののち中川イサト氏の存在を知り、国内外問わずギターミュージックにのめり込む。
FINGER PICKING DAY2008コンテストに出場し、最優秀賞、楽曲賞、葉山ムーンスタジオ賞(オーディエンス賞)、 TABギタースクール賞の4部門を受賞(現在、最多同時受賞)
2009年にナショナルフィンガーピッキングチャンピオンシップに出場。
2010年4月に待望のファーストアルバム「emotion」をリリース。
2011年12月に2ndアルバム「Gratitude」をリリース。
2013年12月に3rdアルバム「JOURNEY」をリリース。
◆井草聖二&西村歩◆

井草聖二&西村歩 井草聖二&西村歩
■演奏曲■
・Twilight
◆住出勝則◆
 
 住出勝則

■演奏曲■
・A Night To Remember
・Am I Blue
・あの日に帰りたい(荒井由実)
・Moonlight Starlight
・Satori


住出勝則プロフィール

1956年 京都府生まれ。
1974年フォークグループ「シグナル」に参加、翌年「20歳のめぐり逢い」でデビュー、1983年の解散までシングル14枚、アルバム7枚をリリース。
その後、武田鉄矢、谷村新司らのサポートをこなす。
1996年オーストラリアに移住、ソロギタリストとしての活動を始める。
1999年初のソロギターアルバム「TREADIN' EASY」をリリース。
2002年に帰国し、日本を拠点にソロ活動を始める。
2004年初の台湾ツアー、2006年に初の韓国公演を行う。
2007年初のアメリカ/カナダツアーを行う。
2011年に滝ともはる、矢沢透と「HUKUROH」を結成。
毎年アルバムをリリースし、多くの海外ギタリストと共演するのなど、ソロ、バンドとも精力的に活動中。
◆住出勝則&西村歩◆

 住出勝則&西村歩 住出勝則&西村歩
■演奏曲■
・Amazing Grace
◆吉川忠英◆

 吉川忠英 吉川忠英
■演奏曲■
・やさしさに包まれたなら(荒井由実)
〜涙そうそう(夏川りみ)
・Travolution
・暮れるアルプス
・草原の音

吉川忠英プロフィール

1947年 東京生まれ。
71年、伝説のグループ“THE NEW FRONTIERS”のメンバーとして渡米。西海岸を中心にコンサート活動を行い、和楽器を取り入れたフォークロック・グループとして注目を浴びる。72年、“EAST”と改名し全米デビューを果たす。
帰国後シンガーソングライターとしてアルバムデビューし、同時にスタジオ・ミュージシャン、アレンジャー・プロデューサーとしての活動を開始。
アコースティックギターの第一人者として、中島みゆき・松任谷由実・福山雅治・夏川りみ・加山雄三・Chageなど、ニューミュージック系のアーティストを中心に数多くのレコーディングやコンサートに参加している。
毎年、北海道から沖縄まで全国ソロライブツアーも精力的に行なっており、その旅の音風景とも言える楽曲を集めたアルバム「Relax & Slow ~Natural Style~」を2014年夏に発売。
季刊誌「ACOUSTIC GUITAR MAGAZINE」(リットーミュージック)に『チューエイのスタジオ日記』執筆中。
 ◆田中彬博&吉川忠英◆

田中彬博&吉川忠英 田中彬博&吉川忠英
■演奏曲■
・神様のいたずら
◆住出勝則&吉川忠英◆

住出勝則&吉川忠英 住出勝則&吉川忠英
■演奏曲■
・The Water is Wide
◇アンコール◇
◆井草聖二&西山隆行&西村歩◆

井草聖二&西山隆行&西村歩 井草聖二&西山隆行&西村歩
■演奏曲■
・Every Breath You Take(The Police)
◇アンコール◇
◆田中彬博&住出勝則&吉川忠英◆

田中彬博&住出勝則&吉川忠英 田中彬博&住出勝則&吉川忠英
■演奏曲■
・僕らのギター
吉川忠英&住出勝則&西村歩&西山隆行&田中彬博&井草聖二 吉川忠英&住出勝則&西村歩&西山隆行&田中彬博&井草聖二

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