CDレビュー〜「First Step」西村ケント

　12才のギタリスト、西村ケントのデビューアルバム「First Step」がリリースされた。
オリジナル曲が1曲、カヴァー曲が9曲だが、まずカヴァー曲のクォリティが驚くほど高い。
　ドン・ロス、アントワン・デュホールはリズムが独特で、コピーしようとした方はよくわかると思うが、これほどの再現力は目を見張るもがある。単にタブ譜を追ってコピーしたのではなく、その楽曲の音楽性を深く理解しているのだろう。
　トミー・エマニュエルの 「Angelina 」や押尾コータローアレンジの「見上げてごらん夜の星を」はメロディを引き立たせて美しい音色で仕上がっている。
　オリジナル曲でタイトル曲でもある 「First Step 」は、楽曲の完成度が高い。メロディが耳に入りやすくリズミカルで心地よい。この年齢でこのクォリティの楽曲を作ることができる能力も末恐ろしい。

　12才という年齢はまだまだ様々なことを吸収できる時期だろう。このように1枚のアルバムを製作してことによりさらにスキルは上がっていると思われる。これからの活動にも注目したい。




発売時期：2015年10月21日
レーベル：Slice of Life Reords
販売価格：2,000円（税込）


1. Spritual Groove (Antoine DuFour)
2. With You In Mind (Don Ross)
3. Crazy (Gnarls Barkley, arr. by Don Ross)
4. 3 Way Street (Calum Graham)
5. First Step (Kent Nishimura)
6. Angelina (Tommy Emmanuel)
7. Thunderstruck (AC/DC; arr. by Luca Stricagnoli)
8. Mother (Antoine DuFour)
9. Tight Trite Night (Don Ross)
10.見上げてごらん夜の星を (永六輔・いずみたく; arr. by 押尾コータロー)

CD購入サイト




【2015/10/21】