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ギタリストインタビュー〜伊藤祥平
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濃密なポップスを作るというのが僕のテーマです

ーどのようなギターを使用されていますか。


伊藤:ライブではメイトンがメインです。レコーディングではマーチン、テイラーのガットなどです。メイトンはドレッドノートのカッタウェイで、サイドバックはオーストラリアのブラックウッドを使っています。以前はアストリアスを使っていて、生音はいいのですが、ライブで使おうとするとピックアップを取り付けるなど、内部を加工しなければいけません。そういったことがあまり好きではないんです。メイトンは最初からピックアップシステムがあり、そのままで十分使えるんですね。感覚的にはエレキのように感じます。イコライザーとかの使い勝手の良さや、ラインを通した際の使いやすさというのがとてもいいですね。

ー今後の活動の予定はどのようになっていますか。

伊藤:ライブが中心になると思います。

ーストリートなどされたことはありますか。

伊藤:去年、福岡で1ヶ月くらいほぼ毎日やりましたね。福岡は規制はほとんどなかったです。蓄電器やアンプ、マイクなど全て持っていき、結構な音量でしたが止められませんでした。警察が巡回してきたらやめようね、くらいは言われます。それも1,2回でしたね。

ーそれでは他にもストリートをしている人は多かったのでしょうか。

伊藤:そうですね。僕は人通りが多いところでやってましたが、公園などでやっている人が多いです。高校生の頃もストリートはしていました。一人でガッツリやるというのではなく、先輩とか他の人達とセッションをするために行ってました。
これまでアメリカに2回行ったことがあり、オープンマイクで3,4箇所で演奏もしてきました。ショッピングモールのようなところでゲリラライブもしたんです。警察官に滅茶苦茶怒られましたが(笑)。最初はよかったのですが、長すぎだと(笑)。

ーレコーディングなどの予定はありますか。

伊藤:ミニアルバムなどを作りたいと思っています。でもあせるとよくないので、ゆっくりと良いものを作りたいと思います。

ー今後演奏スタイルなども変わっていくのでしょうか。

伊藤:そうですね。ガラッと、というと語弊があるかもしれませんが、もっとルーツ音楽をしっかり入れたいと思っています。以前はその時に作った音楽というのは迫力があって派手であり、バンドサウンドで音圧があるのがよいと思っていたのですが、その時の経験を経て、これからは少しそういった部分を外してルーツ音楽を出してみたいと思っています。いい意味で自分のカラーをもっと出せたらいいなと。ポップであるけれども、自分の好きなジャンルをプラスアルファできればいいですね。サウンドも変わってくると思います。
今から作る音楽はルーツのようでもあり、ポップでもある、自分にとって理想的な音楽に向かえると思います。あまりブルース色が濃すぎず、ある意味大衆的ではあるけれども、濃密なポップスを作るというのが僕のテーマです。

ーバンドスタイルが中心になるのでしょうか。

伊藤:元々バンドが好きなんですね。バンドがやりたかったからアコギでリズムを出してパーカッシブなことをして、一緒にバンドをやる人がいなかったからギターだけでバンドのようなことをやってます(笑)。バンド、アンサンブルは好きなので、バンドもできて、一人でもできるようにしていきます。

ー目指しているギタリストはいますか。

伊藤:究極はデヴィッド・T・ウォーカーみたいな人だと思います。今はパッセージが速かったり、テクニカルな練習をしていますが、デヴィッド・Tのように一発でコーンと当てる、あれが聴いていて気持ちいいんですね。目標とするのは、一音でその場を説得させられるアーティストです。その人しか持っていないトーンを出せるようにしたいです。音楽の幅を広げたり、知識を得たりはしたいですが、このようなパッションは忘れずにいたいですね。

ー若い時はテクニカルに走りがちですが、今からそういったことを考えるのはすごいですね。

伊藤:ヴォーカリストでもその人のトーンを持った人が好きなんです。技巧派ではないんですね。個人的には丸くて甘い音が好きです。音楽的な感性はおじいちゃんかもしれません(笑)。
ヴォーカリストとしてもギタリストとして個性を濃くして、自分の中でとんがらせて届けていきたいですね。

ー最後にギターファンにメッセージをお願いします。

伊藤:ギターはリズムの要素もあればハーモニーの要素もあり、他の楽器よりもいろいろな可能性のある楽器だと思います。一人でアンサンブルが作れる楽器ですので、一緒に極めてギターの面白さをみんなで共有して、音楽でハッピーになれればいいですね。

【2015年2月21日東京にて】


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伊藤祥平

http://www.music-scene.jp/ito-shohei/

福岡県久留米市出身。 10歳の頃からギターを始め、中学2年の頃に聞いたエリック・クラプトン「Uuplugged」に強い衝撃を受ける。クラプトンのルーツを掘り下げる内に、BLUES、R&B、SOUL、JAZZといったブラックミュージックに出会い、独学でギターを学び、ルーサー・ヴァンドロス 、デビットTウォーカー、ラウルミドンにも影響を受け、ギターと共に歌の探求も始める。 19歳の頃に出演したNHK福岡放送局「トンコツTV」(九州沖縄の若手アーティスト発掘番組)にて第9回グランプリを獲得し、2010年に上京。 2011年には「Dream of Life」(NHKアニメ「バクマン。」第2シリーズOPテーマ)にてメジャーデビュー。 その後2012年に2nd single「ヒビキワタレ」、2013年には3rd single「WE ARE YOUNG feat.川口春菜」、会場限定single「PRESS ON!」をリリース。 2014年10月8日に1st full album「PROGRESS」がリリース。 現在は都内を中心にライブ活動中。 久留米ふるさと大使も務める。

アルバム「PROGRESS」
PROGRESS

1.リスタート
2.ヒビキワタレ
3.My friend
4.Dream of Life
5.We got rhythm
6.How to belive?
7.Baby don't go
8.ファンクジスタ
9.サクラ咲く頃に
10.PRESS ON!
11.ココロ

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